ここまで、いくつか記事を書いてきたけど
そろそろ、このサイトのメインテーマである、キャリア教育に関して勉強したことを書いていこうと思う。
まず、最初に読み勧めていく本は、藤田先生の「キャリア教育 フォー ビギナーズ」
書評という感じではないけど、気になった箇所をピックアップして、記事にしていく。
キャリア教育の始まり
教育行政分野の公的な文章で「キャリア教育」というとい言葉が初めて使われたのは
1999年(平成11年)の 中央教育審議会の答申でした。
当時は、フリーター志向が広がり、高校卒業者の約9%もが、フリーターとなっていた。
また、就職後3年以内の離職率も、高卒で約47%、大卒で32%という高い水準だった。
その対策として
学校と社会及び学校間の円滑な接続を図るためのキャリア教育(望ましい職業感・勤労観及び職業に関する知識や技能を身に付けさせるとともに、自己の個性を理解し、主体的に進路を選択する能力・態度を育てる教育)を小学校段階から発達段階に応じて実施する必要がある。
と指摘されたのだ。
この様な初期の流れにより
「キャリア教育 = ニート・フリーター対策 = 勤労観・職業感の育成」
という、草創期のキャリア教育のイメージが作られていったとのこと。
当時の各学校の反応
小学校・中学校の先生からは
「ニート・フリーター対策なら高校でやってくれ」と思われ
高校、特に進学校からは
「うちの生徒は、ちゃんと進学して、ちゃんと就職して働いている。キャリア教育なんて必要ない」と思われ
専門高校からは
「そんなこと、昔からずっとやっている。今更 何を言っているんだ」と思われ
つまり、大半の学校・先生にとって、キャリア教育とは、自分たちが取り組む対象 と見られていなかったのである。
とある小学校教諭の話
以上が、本を読んでのまとめだが
これらの先生の反応を裏付けるような、経験があるので紹介したい。
4年ほど前、ある小学校の先生方に対して、キャリア教育についての研修を行った。
研修が終わって、先生方と話をしていると、ある先生が
「今まで、子ども達の将来に対して、”中学校に上がるまで”しか考えていなかったような気がします」と
もちろん、全ての先生がこう考えているわけではないが
実際問題として「自分の学校にいる間」の事しか考えきれていない先生もいるのだと思う。
この話を聞いた時
自分たちのような キャリア教育コーディネーターの存在が大切なのだ ということを、改めて確信した出来事だった。
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